今年収穫した日本産ホップでつくったビールを楽しむお祭り

202091(火)1130(月)

FHFに初参加! 地域との共生を目指す「オリエンタルブルーイング」

野田幾子

日本ビアジャーナリスト協会 副代表/ビアアンバサダー 野田幾子

「Oriental Brewing(オリエンタルブルーイング)」は、石川県金沢市にあるブルワリーです。2016年3月、市内でも風情のある観光地区「ひがし茶屋街」近くで創業しました。醸造所を併設したブリューパブとしてオープンしましたが、山間部にある湯涌温泉地区に醸造所を新設し、メインの醸造はこちらで行っています。

醸造所の隣に約1000㎡の空き地が広がっていたことから、2018年の春よりホップ栽培も手掛けるようになりました。現在、300㎡を圃場としてホップを育てています。

金沢という地域との連携と共生

オリエンタルブルーイングのビールは、湯涌温泉エリアの名産品「金沢ゆず」を使った「湯涌ゆずエール」、アメリカンホップの「シトラ」のみを使ったセッションIPA「シングルホップシトラ」、加賀棒茶を合わせたスタウト「加賀棒茶のスタウト」といった、土地の特色を生かしたラインアップが特徴です。

創業以来、地元農家への麦芽カスの提供、ビール瓶の回収と再利用などを通して、地域との協業・共生にも積極的に取り組んできました。秋には、湯涌地区のホップを使ったビールをOEM醸造・販売もしています。

遠野醸造にホップの育成方法を学ぶ

「オリエンタルブルーイング 湯涌ホップ畑」の面積は約300㎡。現在はカスケードを36株、ナゲット24株と、いずれもアメリカンホップを栽培しています。本格的に栽培を始める前、実験的に10種以上の品種の栽培を試してみたところ、金沢の気候ではこの2つが育ちやすいことがわかりました。

ホップ栽培にあたっては、岩手県遠野市の遠野醸造を訪問し、育成方法を学びました。「収獲時期の見極めや、収穫後のホップの品質チェック(オイルやα酸の含有量)の見極めが、今のところの大きな課題ですね」と、同社代表取締役社長の田中 誠さんは言います。

これまで、オリエンタルブルーイングで栽培したホップを使用したビールは販売していませんが、前述の通り、近隣で栽培されたホップを使用したビール造りを続けてきました。オリエンタルブルーイングのホップ畑で採れたホップを使ったビールで乾杯できる日が、今から待ち遠しいですね。

2020年5月25日撮影

2019年に収穫したホップ

*本記事の掲載写真はオリエンタルブルーイング提供

DATA

ブルワリー名:オリエンタルブルーイング
住所:石川県金沢市東町32
Website:公式ホームページFacebookInstagramTwitter
栽培面積:300㎡
栽培品種:カスケード/ナゲット
ホップ購入方法:外販なし

野田幾子
日本ビアジャーナリスト協会 副代表/ビアアンバサダー

ビールの美味しさや楽しみ方を伝えるビアアンバサダー/日本ビアジャーナリスト協会ファウンダー。2007年のビアバー・ビアパブムック『極上のビールを飲もう!』をはじめ、数多くのビールに関する本や雑誌の企画執筆、編集、構成を務める。 現在、ビールのペアリングに特化した著・監修書『ビールのペアリングがよくわかる本』(シンコーミュージック・エンタテイメント)、監修したビアコミックエッセイ『恋するクラフトビール』(KADOKAWA)が大好評発売中。ビアイベント主宰、ビール/ペアリング講座企画開催、テレビ番組出演・企画協力も多数。